日本聖書協会の発行いたします「聖書　口語訳」は1955 年の発刊から今年で60 周年を迎えます。従来の文語訳から口語訳を出すという活動は、戦後の言文一致運動の中で生み出されましたが、元々は大正時代から多くの方々が試みてきた口語への翻訳活動の一つの帰結でした。キリスト者がわが子に語りかける聖書の言葉を模索する中で、「口語訳の文章で、子どもに聖書のお話をすると、『聖書の話がよくわかる』と言ってくれた」という言葉を喜びと共に記しております。また、私たちが手にしております聖書は、200 年以上前の一人の少女の聖書への熱意が生み出した活動の帰結であります。私たちは、聖書を発行する団体として常にその原点に立ち返り、聖書をその国のわかりやすい言葉で、手に入りやすい値段で提供することを目標に活動しております。



この栞は、聖書協会の活動の原点であるメリー・ジョーンズの物語をわかりやすく紹介したものであり、また裏面には彼女が読みたかった聖書を彼女と共に通読しようというコンセプトでロードマップを掲載しました。また、聖書通読全体の見取り図ということで、通読表をつけさせていただきました。幼稚園・保育園の子どもたちが手にする卒園記念の聖書は、子どもたちとそのご家族が手にする初めての聖書かもしれません。そして、それは子どもたちの人生の記念として、人生の旅路を共にすることになります。通読の体験を通して、み言葉を心に染み込ませ、人生の必要な時にみ言葉を手繰り寄せる縁（よすが）として、またご家族や先生、友人と共に聖書の言葉に耳を傾けるときのために、聖書通読栞・通読表が役に立つことを願ってやみません。




本通読表を使って、聖書通読会を企画されたい方は、mary@bible.or.jpにお問い合わせください。