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日本文化と宗教  ー「和」の伝統の功罪ー
岡野 治子 著

出版年月日 2025/09/30
ISBN 9784862854483
判型・ページ数 4-6・372ページ
発行:知泉書館

【目次】--------------------------
はじめに

第�吃堯―�宗教が共存する日本という文化

 第一章 諸宗教の共存する文化土壌
  1 外来普遍宗教の日本的受容の様態
  2 神道――神聖視される国家共同体と家族共同体の創出
  3 日本化した仏教――王法護持と非出家主義
  4 儒教――「家」制度及び封建制度安定化のイデオロギー
  5 新宗教――その保守的共同体の社会観の継承と性別役割の正当化
  6 宗教的ルーツをもつ「和」の社会日本とキリスト教

 第二章 キリスト教の日本的展開及び海外で知られたクリスチャン
  1 キリスト教の日本的展開
   (1)「キリシタンの世紀」(1549-1638)とフランシスコ・ザヴィエルによる土着文化・習俗に適応した宣教
   (2)教会・共同体の形成
   (3)宣教のあり方と入信の動機
   (4)巡察師アレッサンドロ・ヴァリニァーノと土着文化摂取というイエズス会宣教のクライマックス
   (5)キリシタン禁止令と迫害
   (6)開国と新たな宣教の始まり
  2 細川ガラシア(1563-1600)の虚像と実像
   (1)ガラシアの生い立ち
   (2)キリスト教への道
   (3)ガラシアの死
   (4)ガラシアのイメージと評価――西洋と日本
  3 杉原千畝(1900-86)の挫折と栄光
   (1)6000人のユダヤ人を救った経緯
   (2)杉原の行為に対する評価と日本政府との和解

第�局堯―ゞ気鮴験茲了觝造�らとらえる
第三章 日本文化においてどのような人間が望まれるのか?
  1 神道文化の脈絡で「人間になる」とは?
  2 儒教文化の脈絡で「人間になる」とは?
  3 仏教文化の脈絡で「人間になる」とは?
  4 「関係性」重視の日本社会において「人間になる」とは?
  5 日本社会での人間像の形成――キリスト教は日本宗教の補完かアンチテーゼか?
  6 理想の人間像とは?――日本とドイツの例

 第四章 日本人の倫理観とキリスト教倫理
  1 日本的倫理観の宗教的脈絡
  2 近代化プロセスにおける倫理の形成
   (1)日本の近代化の条件としての諸宗教
   (2)日本の諸宗教における「神的存在」とは何か?
  3 倫理的行為の規範
  4 近代化における政治倫理
  5 近代化における経済倫理
  6 日本人の倫理観再考
  7 世俗化した現代社会における倫理と宗教の意味
  8 付編 責任とは何か? 良心とは何か?

 第五章 死生観
  1 神道の伝統における「死」
   (1)記紀神話における「死」の原体験
   (2)神道における「死」の省察
  2 仏教における「死」
   (1)原始仏教における「死」
   (2)大乗仏教における「死」
  3 自死
  4 倫理的に再考する「死」及び死者の意味
  5 付編 「いのちの選別」再考
   (1)優生学の問題
   (2)フェミニズムと宗教の視点からの提言

 第六章 高齢者問題は,成熟社会の試金石か
  1 宗教伝統から見る「老い」
  2 なぜ「老い」が現代社会で問題とされるのか?
  3 ジェンダー視点で再考する「老い」
  4 スティグマ化(負のレッテル貼りを)された「老い」
   (1)宗教伝統における「老成」の思想を再考
   (2)社会と人間の成熟のために「弱さ」の力/意味を再発見
  5 「老い」の問題化は社会の成熟度のバロメーター
   (1)高齢者の「もうできなくなった」現象を再考
   (2)ケアの本質を再考
   (3)高齢者問題の未来を拓くために

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 第七章 フェミニスト神学から日本人が学べること
  1 日本人のフェミニズム意識
   (1)母性と家族をめぐる論争
   (2)1970年代のリブ運動
  2 日本における「男尊女卑」観の成立
   (1)神道――アマテラスを理想とする女性観
   (2)仏教――女性の不浄性と罪障性を刻印
   (3)儒教――「家」制度と「性の位階」を確立する根拠
  3 日本におけるフェミニスト神学の受容
   (1)神学者エリザベート・ゴスマンの数奇な運命
   (2)ゴスマンの学術的功績
   (3)宗教間対話
  4 人間(男女)理解の非対称性――東西の相似と相違
   (1)東西思想の相似
   (2)相違点は何か?
  5 日本の現代の問題に対峙して

第八章 平和構築――ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを体験した国からのコンセプト
  問題の所在
  1 平和概念の再考
   (1)古代イスラエルの平和概念のダイナミズム
   (2)「ローマの平和 Pax Romana」に含意される暴力性
   (3)「キリストの平和」非暴力の教え
   (4)ローマ帝国内のキリスト教会における「正戦」概念の受容
   (5)現代キリスト教会からの「記憶と和解」のメッセージ
  2 日本の歴史・社会文化の文脈における平和/和解
   (1)日本との比較で再考するドイツ戦後史
   (2)ヒロシマ・ナガサキ後の平和論とその陥穽
   (3)日本の社会倫理の特性
  3 記憶と和解の宗教倫理
   (1)「山上の説教」における非暴力の教え
   (2)「善きサマリア人」の譬え(ルカ10・25-37)
 むすびにかえて――記憶と和解の構造

 第九章 日本の諸宗教とキリスト教との対話史
  1 初期宣教時代の対話
   (1)不干斎ハビアンとは?
   (2)『妙貞問答』とは?
   (3)背教者となったハビアンの書『破提宇子(ハデウス)』とは?
   (4)ハビアンの歩みの軌跡
  2 近代文学者によるキリスト教の棄教
  3 キリスト教以外の諸宗教に対する現代カトリック教会の姿勢
  4 東日本大震災/フクシマ原発事故を契機とする諸宗教からの声明
  5 現代での宗教間対話・協働の試み

 おわりに
 索引

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